第二詩集のために

写真と詩のブログです

『トニオ・クレーゲル』

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松本城の白鳥 『第一詩集』より

 

トニオに捧ぐ

 

もし世に勝者などなく、

愛することだけが可能なことなのだとしたら、

彼は初めから多くを所有していたのかもしれない。

世に勝ち取るものなどなく、

初めからあるものか、

与えられるものしかないのだとしたら。

だとしたら人生は

あたかも音楽のように感じられるだろう。

 

         (『第一詩集』より)